宝石鑑定に必要なルビー、サファイア、エメラルドなどの宝石の処理方法とその効果-まとめ

時計のアイコン 更新日2021年08月18日
宝石鑑定に必要なルビー、サファイア、エメラルドなどの宝石の処理方法とその効果-まとめ

処理石とは

宝石をより美しくするために宝石には様々な処理がなされています。
主に熱処理、放射線処理、オイル処理、染色などです。

意外かもしれませんが、現在流通している宝石のほとんど(95%以上)が何らかの処理が施されていると言っても過言ではありません。

宝石に対して施される人工処理についてはエンハンスメントとトリートメントの2種類あります。
まずは、その2種類の処理について簡単に説明します。

 

エンハンスメント

エンハンスメントとは、宝石がもともと持っている潜在的な美しさを人工的に引き出す人工処理方法を指します。
天然の宝石が本来持っている性質に沿って、それを損なわない範囲で人工的に処理し、
より美しさを引き出す方法で「改良」を意味します。

改良された天然の宝石は、性質を何ら変えるものではありませんので天然石と同様に扱われます。

 

加熱処理

加熱処理とは、宝石を加熱することで、その宝石が本来備えている色を引き立たせる人工処理方法を指します。
代表的な加熱処理宝石はルビー・サファイア・タンザナイト・アクアマリン・トルマリン・トパーズ・アンバー・シトリンなどです。

 

漂白処理(パールのみ)

漂白処理とは、宝石表面のしみや汚れを取り除く人工処理方法を指します。
代表的な漂白処理宝石はパール(真珠)です。

 

トリートメント

トリートメントとは、科学的な操作で自然界ではありえない変化を宝石に及ぼす人工処理方法を指します。
石に色を塗ったり、穴にプラスチックを充填したりと、天然宝石とは言い難い処理を施すことをいいます。

 

ベリリウム拡散加熱処理

ベリリウム拡散加熱処理とは、るつぼに宝石と金属ベリリウムを入れ加熱し、宝石にベリリウムを含有させる処理です。
多くの場合、表面付近しか浸透しないため、再カットすると元の色が出る。またモース硬度が極端に低下し割れ易くなります。

代表的な拡散加熱処理宝石は、サファイア・ルビーなどです。
サファイアで特に多いのは、コーンフラワー・ブルーを再現したカシミール・サファイアの紛い物や、安手のピンクサファイアに処理を施し、パパラチアサファイアへと変色をかけたものです。
ルビーの場合は赤色を強調するためにこの処理が行われることがあります。

 

含侵処理

含浸処理とは、ワックス・オイル・樹脂・着色液などを宝石にしみこませることで光沢や透明度、または色を変化させる人工処理方法を指します。

傷やクラックを埋め透明度や外観を改善する以外に、色の補強や着色、耐久性を上げたりする場合も用いられます。
かつては無色の媒材を用いた場合のみエンハンスメント、着色目的の場合はトリートメントとされていました。
手入れ方法によっては、超音波洗浄など含浸させた物質が溶け出してしまうことがあるので注意が必要です。

宝石を洗剤で洗ったり超音波洗浄機にかけることが禁止行為とされている場合は、その宝石に含浸処理が施されていると考えてよいでしょう。

含侵の種類には樹脂、オイル、有色材、鉛ガラス含浸などがあります。
代表的な含浸処理宝石はターコイズ(トルコ石)・ジェダイト(ヒスイ)・エメラルド・ルビーなどです。
天然エメラルドは内部にクラックを数多く抱えており脆いので、かなり古くからほとんどの石に含浸処理がなされていますが、鑑別書には処理のことはしっかり記されています。
というのも、中には少ないながら含浸処理のされていないエメラルドがあるからで、そうした石はノンオイルと呼ばれ価値が高まります。

 

充填処理

充填処理とは、穴や傷があった場合、ガラスなどを用いて修復する人工処理方法を指します。
代表的な充填処理宝石はコーラル(珊瑚)やダイヤモンドです。
ダイヤモンドでは、目立つ内包物を見えにくくする為に屈折率の近いガラスを充填して消すために行われます。
珊瑚では、削ったときに表に出てくる虫孔と言われる傷を、樹脂や別のサンゴを充填して消します。

 

放射線照射処理

放射線照射処理とは、宝石に人工的に放射線を照射することにより、内部の結晶構造を変化させて色合いを変える人工処理の事を指します。

代表的な放射線照射宝石はトパーズ・トルマリン・ダイヤモンド・パール(真珠)などです。
ブルー・ダイヤモンドやグリーン・ダイヤモンドの多くは、あまり商品価値のない黄色や茶色のダイヤモンドに放射線を照射して色味を出しています。

 

着色処理

着色処理とは、色素によって人為的に宝石の色を変える人工処理を指します。

代表的な着色処理宝石はターコイズ(トルコ石)・ラピスラズリ・ジェダイト(ヒスイキセキ)・アゲット(メノウ)・コーラル(珊瑚)・パール(真珠)などです。

 

コーティング処理

コーティング処理とは、宝石表面に他の物質(チタンなど)を蒸着させて色合いを調整する人工処理を指します。

代表的なコーティング処理宝石は、ジェダイト(ヒスイキセキ)・コーラル(珊瑚)・トパーズなどです。

 

高温高圧処理

高温高圧処理とは、宝石を高温高圧下に置くことにより人為的に色の変化を起こさせる人工処理方法を指します。

代表的な高温高圧処理宝石は、サファイア・ダイヤモンドです。
ダイヤモンドの高温高圧処理で1型のブラウンダイヤモンドはアップルグリーンに変化します。

また、2型のダイヤモンドは高温高圧処理を行うと無色になったりピンクやブルーに変化します。
自然環境下でも十分起こる可能性がありますが、昔はトリートメントであると定義されていました。

また、この処理をされた石の登場時は鑑別ができませんでしたが、現在は鑑別法が発見されており鑑別が可能となっています。

 

宝石の価値を下げる処理方法とは

ほとんどの宝石が処理を施されていますが、主に価値を下げる処理は「トリートメント」です。

トリートメント処理がされていることでその宝石の持つ価値は1/100以下になると言われるほどです。

エンハンスメントは、天然の宝石が本来持っている性質に沿ってそれを損なわない範囲で人工的に処理しより美しさを引き出す方法で、性質を何ら変えるものではありませんので天然石と同様に扱われます。
価値を下げる要素はありませんので、宝石鑑定時にはあまり問題ありません。

一方、トリートメントは科学的な操作で自然界ではありえない変化を宝石に及ぼす人工処理方法を指します。
石に色を塗ったり、穴にプラスチックを充填したりと、天然宝石として容認出来ない処理が施されている為、エンハンスメントとは逆に価値を下げる要素が多々あります。

結果、トリートメントの場合は、査定時に価格を大幅に下げないといけませんので、注意が必要です。

 

まとめ 宝石鑑定時には処理石かどうかの判断が必要!

天然宝石の性質に関係なく、宝石をより美しく見せるために人工処理が行われていることが当たり前になってきた昨今、その処理が宝石の価値を下げてしまうものかどうかの判断ができるかどうかというのが重要なポイントとなります。

ルビー、サファイア、エメラルドなどその宝石によってその処理方法は異なり、価値を下げる処理かどうかの判断は異なります。
最終的は鑑定機関に出して詳細な鑑別書またはソーティング結果を出してもらうまで決定的には分かりませんが、買取専門店などの現場ではある程度の知識と鑑定力がないとあまり価値のない宝石にまで値段をつけてしまったり、逆に価値のある宝石を安く査定してしまうことにもなりかねません。

宝石処理の技術も進歩しておりますので、まずは実際にたくさんの宝石を見る機会を増やしていくしかないですね。。。

 

この記事を書いた人

久保社長

ブランドハンズの社長
ブランド買取業界歴10年

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